![ショウナンカンプ](https://meibakan.com/wp-content/uploads/2020/09/20200330_125450-1024x576.jpg)
世俗まみれのパリに
描くべきものなど何もない
男は金融恐慌で職を追われ、画家を生業にしようと思い立つ
ポール・ゴーギャン
だが、画一的な近代主義に辟易し
未開の地、タヒチへと一人旅立つ
型を破り進んだ、新天地
そこに、彼の道はあった
![](https://meibakan.com/wp-content/uploads/2020/09/20200330_125247-1024x576.jpg)
『ショウナンカンプ』
その馬も、既成概念と戦った
父は史上最強スプリンター
サクラバクシンオー
その資質を彼は受け継いでいた
しかし、デビュー以来走り続けたのは、ダートレース
3勝をあげるも、一介の条件馬に過ぎなかった
初めて挑んだ重賞で、11着と敗退
続くレースも落とし、砂では限界が見えた
1か月後、ショウナンカンプは、芝に立つ
そのとき、血が目覚めた
初めてのターフの感触に、心が湧き踊ったか
父譲りのスピードで押し切り、完勝
続くレースも制し、スプリント王決定戦へ
逃げ馬は不利と言われる高松宮記念でも、彼は果敢にハナを切る
そのスピードは、名うてのスプリンターたちの追随を許さない
レース史上初となる逃げ切り勝ち
彼は、スプリント界のジンクスさえも打ちのめした
一つの扉が閉ざされたとき
別の扉が
解放の時を待っている
希望は
常にその先に
ショウナンカンプ
牡馬 鹿毛
1998年3月7日生まれ
父:サクラバクシンオー
母:ショウナングレイス
生涯成績:19戦8勝
獲得賞金:3億1270万1000円
主な勝ち鞍:高松宮記念(2002年)、スワンステークス(2002年)、阪急杯(2003年)
■前回の土曜名馬座