土曜名馬座

2025年10月18日放送「終わりなき情熱 / デアリングタクト」

パルミジャーノ、レッジャーノ。このチーズが決め手。タリアテッレ・ボロネーゼ。食と文化の宝庫。北イタリアが生んだ名物パスタ。平打ち麺に濃厚なソースが絡む。この州では、小さなF1チームも生まれた。誰からも愛されたが成績は今1つ。ミナルディ・F1チーム。しかし、若手ドライバーの育成では、一目置かれていた。ここからトップドライバーへと躍進した若き獅子たち。資金難をものともせず、戦い抜いた彼ら。ふるさとのパスタで、士気を高めて…
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2025年10月11日放送「踏まれても / クロコスミア」

深く迫力のある声の持ち主は…。小柄な彼女、レディー・ガガ。パワフルなポップアイコンだが、スターダムに駆け上がる道のりは、平坦ではなかった。うつむき加減で控えめな赤い花。クロコスミア。だが、生命力が強く、タフなところが彼女と似ている。暗いトンネルで先が見えない時期も、決して諦めなかった。あの馬もまた、儚なく散りゆくような乙女ではない…
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2025年10月4日放送「最強の二番手 / サリオス」

3,500km、走る。世界最大規模の自転車レース。ツール・ド・フランス。勝ち抜く者はまさしく超人であり英雄。彼は、ツール・ド・フランスで、最も愛された男。レイモン・プリドール。だが、一度も頂点に立ったことはない。14年間挑戦し続け、永遠の二番手と呼ばれる。ライバルは、自転車史に燦然と輝く巨人。ジャック・アンクティル。肩をぶつけ合う死闘は忘れられない。王者に果敢に立ち向かうあの馬も…
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2025年9月27日放送「SPEEDSTER / バンブーメモリー」

プレミアリーグ最速のアタッカーは、トップスピードで、時速35kmを超えるという。彼は驚異的なスピードで、チャンスを作り出す。ジェイミー・バーディ。そのスピードを支えたルーティンは、この苦いエスプレッソ。しかも、ダブル。彼は育成年代のエリートではなかった。23歳まで、工場で働きながらプレー。泥だらけのグラウンドで、縦横無尽に走った日々が、運命を切り開いた…
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2025年9月20日放送「登竜門 / ビワハヤヒデ、シンボリクリスエス、ディープインパクト」

アメリカ ユタ州 コロラドで、1人の俳優が映画祭を立ち上げた。ロバート・レッドフォード。自らの当たり役の名を冠して…。サンダンス映画祭。上映するのは、インディペンデント系の作品のみ。挑戦的かつ冒険的な作品がプログラムされる。この映画祭をきっかけに、ステップアップしたフィルムメーカーは、数知れない。新進気鋭の鬼才たちにとって、そこは聖地だ…
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2025年9月13日放送「追想 / アドマイヤキッス」

彼女の魅力は、スクリーンいっぱいにみなぎらせる感情の豊かさ。セザール賞を二度も受賞。ロミー・シュナイダー。だが、眩いキャリアとは裏腹の波乱に満ちた私生活。2度の離婚、息子の死…。そして43歳の若さで、彼女は早世してしまう。かつて共演し、恋に落ちたアラン・ドロンは、追悼の言葉を残した。君を貪り眺め続けたい。なんて美しいんだ。休むんだよ、僕はここにいる…
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2025年9月6日放送「全身全霊 / ビハインドザマスク」

遅咲きながらも、美しく花開いたあの女優。決して運が良かっただけではない。オーディションに落ち続けても演技を磨き、ようやくスターの座を掴んだ。エイミー・アダムス。おとぎ話のプリンセス、宇宙人とコンタクトする言語学者、詐欺師の愛人。キャラクターを掘り下げ、ディテールを作り込み、役を自分のものにする。オスカーを手にする日も、そう遠くはないだろう…
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2025年8月30日放送「大舞台 / メイショウサムソン、ダイワスカーレット」

1504年。地球上で最も美意識が輝いていた街で、ルネサンスを代表する、2人のアーティストがしのぎを削っていた。レオナルド・ダ・ヴィンチ。ミケランジェロ・ブオナローティ。強烈な才能を放つ彼らに、大舞台で競う機会が訪れる。宮殿の壁に、巨大なフレスコ画を描く構想。互いに見事な下絵は描いたが、壁画は未完成に…。500年の時を超えても、幻の競演に、人々は熱き思いをはせる…
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2025年8月23日放送「激戦 / ビービーガルダン」

全てを押しのけて走る姿は、ライオンのようだった。ナイジェル・マンセルが、アイルトン・セナを追い詰めた1986年のF1スペイングランプリ。トップを走っていたマンセルは、不運にもタイヤがパンク。セナに抜かれてしまう。だが闘争心に火がつき、猛追撃が始まる。最終ラップ。凄まじい加速で、フィニッシュラインに飛び込んだ。わずか0.014秒差、マンセルは届かず…。ライバル同士のボルテージは上がっていった…
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2025年8月16日放送「LAST KINGDOM / サクラプレジデント」

あの国王も愛した、チョコレートドリンク。こいつは混ぜてはいけない…。ビチェリン。濃厚なチョコとエスプレッソ。そして生クリームの織りなす。芳醇なレイヤーを楽しむ。生まれたのは19世紀。トリノにある小さなカフェ。名門サヴォイア家が、イタリアに、チョコレートをもたらしたのが始まり。イタリア最後の国王も虜になった。王政廃止で、国を離れる時には、彼は、カフェに寄り、その味を心に刻んだという…