ニューヨークの小学校に通う二人の少年
心を結びつけたのは、音楽だ
サイモン&ガーファンクル
60年代の音楽史に、その名を深く刻んだ彼ら
だが、グラミー賞を受賞した絶頂期に解散
別れは、いつかやってくる
その甘美なメロディーと
歌声が織りなすハーモニーは、永遠だ
『パドトロワ』
パートナーとの別れは、切ないものだ
後に重賞3勝を挙げ
短距離路線を沸かせることになる若駒に
競馬を教え込んだ安藤勝己
笠松で数々の伝説を築き、中央へとやってきた
名手と、その薫陶を受けたパドトロワ
二人の奏でるハーモニーは
時を経るごとに、美しさを増していく
そして、5歳の夏
アイビスサマーダッシュで、悲願の重賞初制覇
続くレースも制して、サマースプリントシリーズの覇者となった
更なる飛躍への期待
しかし…
別れは、突然訪れる
舞台は、得意のスプリント戦(京阪杯)
ところが安藤は、相棒の力を引き出せなかった
騎手としての衰えを悟り、引退を決意した名手
奇しくもこのレースが、最後のデュオとなった
人生は
出会いと別れ
決して
喜びだけではない
それが
生きるということだから
パドトロワ
牡馬 鹿毛
2007年4月20日生まれ
父:スウェプトオーヴァーボード
母:グランパドドゥ
生涯成績:35戦9勝
獲得賞金:2億6988万8000円
主な勝ち鞍:函館スプリントステークス(2013年)、キーンランドカップ(2012年)、アイビスサマーダッシュ(2012年)
■前回の土曜名馬座