語り継がれる『三国志』
中国の再興を目指した、3人の英雄物語だ
革新力の曹操
外交力の孫権
仁徳の劉備
千里を駆ける駿馬は、老いて馬屋にあっても
志は千里を駆け巡る
そう語ったのは曹操
三つの熱き魂が、駆け抜けた時代だった
『ナリタタイシン』
三強列伝は、競馬界にも
2歳夏にデビューした勇者
このレースで、後方待機策をとると
眠れる才能が、目を覚ます
武豊と初めて組んだ、弥生賞
本番への足慣らしか…
2着に敗れるも、三冠戦線へ準備は整った
ウイニングチケット
そして、ビワハヤヒデとともに
三強対決となった皐月賞
ナリタタイシンは、後方から
前を行く2頭の様子を伺う
最後の直線
ビワハヤヒデが、先頭に躍り出る
その刹那…
測ったようにライバルを差し切り
一冠目を奪取
その後も、戦いは続く
二冠を賭けて挑むナリタタイシンと
それを阻止せんとするライバルたち
この年、彼らは三冠を分け合った
英雄物語は、紡がれていく
弱みにつけ込むのが
敵だとしたら
ライバルとは
強さを認め合う関係だ
その熱き思いが
物語を作る
ナリタタイシン
牡馬 鹿毛
1990年6月10日生まれ
父:リヴリア
母:タイシンリリイ
生涯成績:15戦4勝
獲得賞金:3億9740万8000円
主な勝ち鞍:目黒記念(1994年)、皐月賞(1993年)、ラジオたんぱ杯3歳ステークス(1992年)
■前回の土曜名馬座