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つぼみにかかる、大きな期待
彼は、学生時代から逸材と評され、前途を嘱望された
そして、精魂込めた作品が文展に入選
竹田霞村 «老杉図»(大正5年)
だが、当時の中央画壇にはびこる、派閥争いの犠牲になったのか
翌朝、落選の知らせが届く
運命を悟った若者は
故郷に戻り、一人、画業に勤しむ
咲き誇ることを選ばずとも
そっと、人々の心に宿ることは叶うのだ
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『クラフトワーク』
あの日見た景色を、忘れられなかった
大観衆の喝采を、もう一度
再び、GⅠの舞台を目指し
4歳の夏、函館記念で重賞初制覇
だが、怪我により秋を棒に振る
復帰戦は、翌年の中山金杯
得意の中距離の舞台で、横綱相撲を披露
一年を占う一戦を制し
飛躍の年が始まった
続いて挑んだ、アメリカジョッキークラブカップ
GⅡでは、もはや役者が違うのか…
本格化を迎えた彼には、GⅠ制覇の期待も高まった
しかし…
憧れの場所は、クラフトワークを拒んだ
怪我に見舞われ、再び戦列を離れると
かつての勢いは鳴りを潜め
二度と夢舞台に立つことはなかった
昼の光は
闇の深さを知らない
届かぬ夢に
人は静かに心を燃やす
一歩一歩
運命を底力に変えて
クラフトワーク
牡馬 黒鹿毛
2000年4月2日生まれ
父:ペンタイア
母:ワーキングガール
生涯成績:19戦6勝
獲得賞金:2億3813万4000円
主な勝ち鞍:アメリカジョッキークラブカップ(2005年)、中山金杯(2005年)、函館記念(2004年)
■前回の土曜名馬座